行政技術職白書|公務員技術職・主に電気職を中心にした実務分析

地方公務員・国家公務員の技術職、特に電気・電子・デジタル系職種について、実務・採用・組織構造・人材不足の観点から整理する個人ブログです。

2026-08-01から1ヶ月間の記事一覧

自治体DXは人手不足をどこまで補えるか―AIによる業務時間短縮と組織改革の条件―

序文 1.最初に「AI・IT・DX」を一つのものとして扱わない 1-1.本庁の生成AIと、浄水場の制御システムはほとんど別世界です 1-2.「IT人材」も一種類ではありません 2.レガシーシステム問題――新しいシステムを買えば古い問題が消えるわけではありません 2-…

水道管についている弁は全部同じではない|バタ弁・仕切弁・サドル付分水栓・逆止弁・空気弁の違い

水道の配管図や工事現場を見ると、「バタ弁」「仕切弁」「サドル付分水栓」「割T字管」「逆止弁」「空気弁」「減圧弁」など、よく似た名前の器具が次々に出てきます。 どれも水道管の途中に付いて水の流れに関係するため、最初は「結局どれも水を止めたり流…

公共工事の「簡易工事=簡単」ではない|設備更新で見落としやすい道路占用・地下埋設物・住民調整

公共工事では近年、受発注者双方の負担軽減や働き方改革を目的として、工事書類の削減、様式の統一、電子化、提出から提示への変更などがかなり進んでいます。 国土交通省関東地方整備局は工事書類を「必要最小限」にするスリム化を進め、多くの自治体でも同…

地方公務員技術職は、いつも「発注者側」ではない―地権者・事業者・地方議員の間に挟まれる仕事―

序文 1 行政が支援する側でも、実際には相手の方が強くなることがある 2 市場再整備の公文書には、本当に「板ばさみ」という言葉が出てくる 3 そして地方自治体では、要望の後ろから議員が出てくることがある 4 「自分は正しいのに、なぜもう一度やらされる…

水道職員は水槽の中で何をしている?マンホール開放・ポンプ排水・酸欠対策から復旧まで

浄水場や配水施設には、着水井、混和池、浄水池、配水池、排水槽、薬品槽など、水や薬品をためるさまざまな槽や池がある。 これらの内部を点検する場合、まず水や薬品を抜き、コンクリート、目地、塗装、配管、金物などの状態を確認する。大阪市水道局も、池…

公務員技術職はなぜ勉強が必要なのか|これから求められる知識と資格

公務員技術職というと、設備を操作したり、工具を使ったり、現場を巡回したりする仕事を想像する人も多いと思います。 実際、電気、機械、土木、建築、水道などの技術職には、現場に出て設備や構造物の状態を確認する仕事があります。そのため、一般の行政職…

水道設備点検で「水を止める」とは?|弁・ポンプ・電気設備の切替、隔離、排水、復旧を徹底解説

序章 1 水道施設でいう「停止」には、複数の意味がある 2 最初に行うのは、弁操作ではなく運転全体の調整 3 ポンプと弁は、どちらを先に止めるのか 4 取水塔へ潜水員を入れるとき、何を止めるのか 5 沈砂池、沈殿池、ろ過池を空にするということ 6 高度処理…

水道・電気設備の現場で、新人が最初に覚えておきたい18の実務メモ

序文 taituna.hatenablog.jp 上記記事の続きになります。水道や電気設備の現場では、設備の名称や操作方法を覚えることも大切ですが、それ以上に重要なのが、勝手に判断しないこと、圧力や電気を甘く見ないこと、誰の指示で動くのかを明確にすることです。 …